【建設工事の種類】一式工事と専門工事の違いを解説

建設工事の種類は細分化されています。

「建設業許可を受けたいけど、どの業種の許可を受ければいいのかわからない」という方もいらっしゃるかと思います。

この記事では、建設工事の種類と、一式工事と専門工事の関係について解説します。

建設工事の種類

建設工事には、29種類の業種区分があります。

建設業許可を受ける場合、業種ごとに許可を受けなければなりません。

建設工事は大きく「一式工事」と「専門工事」の2つに分けられます。

一式工事の種類

一式工事は「土木一式工事」と「建築一式工事」の2種類があり、総合的な企画、指導、調整の下で、複数の下請業者によって施工される大規模かつ複雑な工事をいいます。

土木一式工事は、橋梁、ダム、空港、トンネル、高速道路、農業・かんがい水道工事などを一式として請け負うものが該当します。

建築一式工事は、建築確認を必要とする新築及び増改築の工事が該当します。

一式工事は総合的なマネジメントが必要なことから、原則として元請業者の立場で請け負うこととなります。

専門工事の種類

一式工事以外の工事で、請け負う工事の内容ごとに細分化されたものが専門工事です。

専門工事は、以下の27種類があります。

大工工事	鉄筋工事	熱絶縁工事
左官工事	舗装工事	電気通信工事
とび・土工・コンクリート工事	しゅんせつ工事	造園工事
石工事	板金工事	さく井工事
屋根工事	ガラス工事	建具工事
電気工事	塗装工事	水道施設工事
管工事	防水工事	消防施設工事
タイル・れんが・ブロック工事	内装仕上工事	清掃施設工事
鋼構造物工事	機械器具設置工事	解体工事

一式工事があれば専門工事もできる？

一式工事は大規模で複雑な工事のため、オールマイティな許可のイメージがあるかもしれません。

「一式工事の許可があれば、専門工事も請け負えるのではないか」と考えてしまいそうですが、これらは全く別の工事です。

したがって、一式工事の許可を受けていても、許可を受けていない専門工事を請け負うことはできません。

500万円以上の専門工事を請け負うには、その専門工事の許可が必要です。

例えば、建築一式工事の許可を受けている建設業者が内装仕上工事を請け負うためには、内装仕上工事業の許可を受けなければなりません。

一式工事は他の専門工事を包括するものではないので、ご注意ください。